フェレットの副腎疾患

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 フェレットの副腎疾患

 日本のフェレットは4歳令以降では多発する傾向にあります。

1:副腎とは?

 副腎とは、腎臓の近くある1対のホルモンを分泌する器官です。正常なフェレットの場合、数ミリのサイズという非常に小さいものですが、ホルモン分泌により体調のコントロールの一部を担っています。

2:フェレットの副腎疾患とは?

 この副腎が腫瘍化もしくは過形成することにより、異常にホルモン分泌がされた状態です。類似の疾患に犬のクッシング症候群という病気がありますが、フェレットの副腎疾患とは異なる病気です。

 現在の有力な説は、幼少期の避妊去勢にあると言われています。もちろんこれだけが原因なわけではなく、日長時間等、他の要因もかかわっていると言われています。

3:症状は?

 今までの換毛とは異なる脱毛が3才令以上のフェレットで起きた場合は要注意です。下記の症状が全て伴うわけではありません。該当する症状がある場合には、早期の受診をお勧めします。

  1. 全体の毛がバサバサになってきた。
  2. 毛が薄くなったような気がする、または明らかに脱毛してきた。
  3. 何となく体が痒そうである。
  4. 体臭が強くなった。
  5. 雌の外陰部が腫れてきた。
  6. 雄の尿の出が悪い。

 すべての脱毛・痒みが副腎疾患と言うわけではありませんが、中高齢のフェレットで頻繁に遭遇する3大疾患の一つです。

4:検査は?

 X線・血液検査・エコーを行います。

 エックス線・血液検査は、基本的には副腎疾患そのものがはっきりと証明できる検査ではありませんが、他の疾患を併発していないかどうか、たとえば、インスリノーマ・リンパ腫・肝疾患・腎疾患などを確認するための検査になります。ただし血液検査の内、性ホルモン値測定を行う方法もありますが、高額な検査の割に的確な判断のできる結果を得られないため、当院では行っておりません。

 エコー(超音波)による検査で、副腎の大きさ・形を確認する方法が、実際に副腎を画像化できるため、分かりやすい指標となります。通常は痛みの伴わない検査のため無麻酔で行いますが、暴れる個体の場合は鎮静剤が必要になります。

5:治療法は?

 発症時の年齢・コンディションによりますが、第一選択は外科手術になります。当院でもリュープリンの月一回の注射による治療、または第二選択としてメラトニンの内服による治療はできますが、あくまで対症療法であり、副腎が腫瘍化している場合は症状の緩和にしかなりません。要は腫瘍はますます大きくなる可能性が高いということになります。
 手術が適切かどうかについての判断は、年齢・コンディション・副腎の状態等の手術に直接影響する条件を考慮した上で行います。